肩甲骨は筋肉によって肋骨と繋がっており、肩を動かす際に重要な役割をしています。
肩甲骨周辺の症状としては、肩の痛み・肩甲間部の痛みや凝り・肩を動かす際にゴリゴリ感じるなどの症状が見受けられます。
長時間同じ姿勢を維持するデスクワーク、肩を大きく動かす野球やバレー、テニスやゴルフなどで肩甲骨周辺に異常が生じることも少なくありません。
症状の経過や原因、既往歴などを問診します。
血管・神経・筋力・反射などを検査し、さらに疼痛の部位や可動域をチェックします。
肩甲骨はその下に胸郭があるので、胸郭の異常が肩甲骨周辺の筋に影響を及ぼすことも多いので、胸郭の可動性も確認します。
また、いわゆる猫背のような姿勢の人は肩甲骨~肩関節にかけての可動域が小さくなりやすいため、姿勢の分析も行います。
検査結果から、姿勢に異常が生じて肩周辺に痛みがある場合は腰部から治療します。
さらに肩甲骨の下にある肋骨の関節機能異常を取り除き可動域を改善させます。
場合によっては胸郭前面にある肋軟骨と胸骨にも影響していることもあるので確認しつつ治療を行います。
また頚部にある斜角筋や僧帽筋の筋スパズムが肩甲骨周辺に症状を起こす場合もあるため、同時にそれも治療します。
肩甲骨周辺の痛みの多くは肋骨の関節機能異常や腰部、頚部から由来していることが多いです。そのため肩甲骨だけでなく他の関節機能異常を取り除くことが重要となります。
デスクワークなど一定の姿勢を維持して長時間作業する人は、特に症状を繰り返しやすいので一定の姿勢を維持しないようにし、胸郭の動きを良くするためにランニングや散歩を指導します。